考え方の癖

自分の性格を変えたい人必見!あなたの生きづらさは「禁止令」のせいかもしれません

自分の性格を変えたい人へ。「性格」は2種類あります

あなたは自分の性格に満足していますか?誰しも「もっとこういう性格だったら違う人生だったかも」「あの人みたいな性格になりたかった」と思う瞬間があると思います。

中には「自分を変えたい」と思っていてもなかなか変えられず自己嫌悪に陥る人もいるのではないでしょうか。性格を変えることは難しいことに感じますが、ちょっとしたコツを知るだけで実は簡単に変えられます。

厳密にいうと、性格とは生まれ持った「性質」と環境によって後から作られた「考え方の癖」に分けられます。前者はその人の「個性」であり変えようがない、というよりその人らしさであるので変える必要はありません。

一方、後者は「思考」です。普段頻繁に使っている思考傾向がコミュニケーションや行動パターンを大きく左右します。あなたがもし生活の中で生きづらさを感じているのであれば、それは自分の思考癖や考え方のパターンのせいかもしれません

「考え方の癖」は幼少期に構築されることが多く、その根底には「禁止令」があると言われています。自分の性格を変えたい人のヒントになると思いますので是非読み進めてくださいね。

性格を変えたい…そもそも「禁止令」って一体なに?

禁止令とは、カナダ出身の精神科医エリック・バーン博士によって1950年に提唱された理論です。「交流分析」という心理学の中で開発された自己分析法です。

文字通り「○○するな/○○してはいけない」という禁止命令であり、幼少期(3〜7歳くらい)に親から否定的命令を繰り返し受けることで、自分の思考や行動やに制限をかけてしまうものです。

親は、その時の都合に合わせて悪気なく子供に命令します。
例えば、忙しく家事をしている最中のお母さんに、子供がしつこく「あれは何?」「これは何?」と聞いた時、ついつい「知らない!静かにして!」と冷たく答えてしまったお母さん。

子供は「知らない!静かにして!」と言われた言葉にもショックを受けますが、それと同時に投げやりな親の態度(非言語のメッセージ)にもショックを受けます。
拒絶されたような非言語のメッセージを受け取り、「○○するな/○○してはいけない」と自分に下してしまうのです。(この例の場合は「近づくな/近づいてはいけない」)

禁止令は、幼少期の子供が親の愛を必死に得ようとする本能によって自らに課してしまうものなのですが、これを私たちは大人になってからも無意識で守ってしまいます。

潜在意識ではやってはいけないこととして思い込んでしまっている状態なので、自分を縛り苦しめます。性格を変えたいけれどなかなか変えられないと悩んでいる方はこの禁止令が強く自分を苦しめる人生から抜け出せずにいるのかもしれません。

ここでは、代表的な12個の禁止令を紹介します。あなたはいくつ当てはまりますか?生きづらさを解消するには、まず自分が持っている禁止令に気付くことが大切です。

最後には、禁止令を解く方法もお伝えしますので、自分の性格を変えたいと思い悩むことも少なくなるでしょう。

禁止令①:存在するな

「子供は欲しくなかったのにこの子が生まれてしまった」
「あなたさえいなければ私は離婚していたのに」

のように深刻そうな親の様子から受け取ったメッセージがもととなり、この禁止令を作ってしまいます。

子供は生まれてこなければよかったと感じ、その結果自分の存在を認めてもらうために必死でなんでも頑張ろうとします。自分は価値のない人間だという思い込みから、心身を大事にできなくなってしまう可能性があります。

親に深刻そうな意図がなくても伝わる場合もあるそうです。例えば「お前は橋の下から拾ってきたんだよ」と親はよく言ったりしますが、冗談のつもりでも小さな子供にとってはショックな言い回しだったりします。

「存在するな」性格傾向
■頑張ってるのにうまくいかない
■いつも恋人に依存してしまう
■褒められると居心地が悪い

禁止令②:女(男)であるな

「あなたが男の子だったらよかったのに」
「女はいつも損よ」

などのメッセージを親から受け取って育った子供は自分のアイデンティティを否定されたように感じ、自分の性とは反対の振る舞いを見せるようになります。(性別違和とは異なるためここではLGBTとは分けて考えます)

これは異性に対する否定的な感情から解放されていないために起こる現象で、婚期の機会を持てなくなってしまったり付き合って別れてを繰り返す恋愛をしてしまいがちです。

同性の友達が少ない人や同性だけの集団にいるのが苦手だった人はこの禁止令の影響を受けている可能性が高いでしょう。また、自分に自信が持てないので周りの評価や世間体に左右されやすいという面もあります。

自分のどこかに強い劣等感を持っていたり、それを補うために自意識過剰になったり(この場合本人に自覚はない場合が多い)するのが特徴でもあります。

「女(男)であるな」性格傾向
■オシャレする事を躊躇してしまう
■自分の女っぽいところが嫌でわざと男らしくしてしまう
■同性の輪の中に入るのが苦手

禁止令③:子供であるな

第一子が持ちやすい禁止令です。下に妹や弟がいる場合、親は上の子に早く一人前に成長して欲しいと期待するあまり「お姉(兄)ちゃんなんだから!」としっかりすることを求めます。

これを受けて子供は、「子供のように振る舞ってはいけない」「もう子供ではいられない」と決断します。

他にも人生の快楽の全てを怠惰で悪いものとみなす親や極端に自立していて人頼ることのなかった親を持った子供は、その姿をモデルとしてこの禁止令を受け入れてしまうこともあります。

この禁止令を持つ人は、早い段階で自立を促されのびのびとした子供時代を過ごせなかったためいわゆる“堅物”になりやすい傾向にあります。

常にいい人であろうとして気を使いすぎてしまったり、わがままを言ったり人に甘えるのが苦手です。自分の感情より他者を優先させようとしてしまうので、自分の欲求を素直に外に出せません。ありのままでいる人や子供っぽい人を見てイライラしてしまうのもその反動からです。

「子供であるな」性格傾向
■何でも率先してやらないと気が済まない
■人に気を使い過ぎてしまう
■楽しむことに罪悪感を感じる

禁止令④:成長するな

末っ子が持ちやすい禁止令です。

「お前はまだ小さいからそんなことはできないよ」
「全部お母(父)さんがやってあげるわよ」

のように親が子供を可愛がりすぎて甘やかされて過保護・過干渉に育てられた人が持ちやすい禁止令です。

笑顔で何でもやってくれる親を見て「自分は成長しない方が喜ばれる」と判断し無意識に大人になることを拒否するのでいつまでたっても自立できません。子供は、いつまでもかわいい存在でいなければ見捨てられるかもしれないと無意識で感じます。

「成長するな」性格傾向
■責任のある立場を任されるのが苦手
■うっかりミスやドジを繰り返すなど“できない人”の立場を取りがち
■できないことや失敗を笑ってごまかす

禁止令⑤:成功するな

うまくいった時にはあまり褒めてもらえなかった一方で失敗した時に慰められたり励まされた経験はありませんか。
親が子供の成功に関心を示さず失敗した時だけ手をかけると、子供は「成功してはいけない」と思い込みます。

親とゲームなどをしていて、子供が勝った途端に遊んでもらえなくなったというような経験をすると「成功しなければかまってもらえる」「成功してはいけない」と無意識に思ってしまうのです。

また、完璧主義の親に批判されて育ったり「お前は肝心なところはダメねぇ」などとため息まじりに言われたりすることで「自分は成功なんてできない人間なんだ」と感じこの禁止令を課してしまう時もあります。

潜在意識下では「成功は良くないこと」と思い込んでいるために自分から成功を壊してしまい自己破壊的な人生を送ってしまう可能性があります。

大事な試験の時に体調を崩してしまったり会社を立ち上げても何故か倒産してしまうパターンに陥っている人はこの禁止令が影響しているかもしれません。

「成功するな」性格傾向
■何かを成し遂げる直前で投げ出してしまう
■成功すると嫌われる/妬まれると感じる
■自分の成功を他の人に譲ってしまう

禁止令⑥:何もするな

親のしつけが厳しかったり心配症で過干渉な親のもとで育った人が持ちやすい禁止令です。

「そんな危ないことをしてはいけません」
「あの子とは遊んではいけません」

などのように行動を指示・規制されるたび「自分は何もしないほうがいいんだ」と無意識で思いこの禁止令を自分に課してしまいます。

他にも「本当は遊びに行きたいけど用事があって遊ぶことができない」のように実際は親がやればできることをしない代わりに「〜できない」を使って子供に言い聞かせているとこの禁止令を持ってしまいます。

大人になっても積極性に欠け、誰かの指示がないと自分では何をしていいか分からなくなってしまう傾向にあります。これは、自分がすることは正しいことではないという思い込みから常に親に従順であろうとし続けたからでしょう。

言われたことは簡単にこなせるのに自分で物事を選択・判断するのが苦手な人はこの禁止令の影響を受けているかもしれません。

「何もするな」性格傾向
■ついついできない言い訳をしてしまう
■やりたいことが見つからない
■やりたい事をやると罪悪感を感じてしまう

禁止令⑦:重要であるな

子供が何か意見をした時に

「大人の問題に子供が口出しするんじゃない!」
「子供のくせに生意気いうな!」 のように親から意見を尊重してもらえなかった子供は「自分は重要な人間ではない」と感じこの禁止令を自分に課してしまいます。

また、他の兄弟ばかり可愛がられた人や親にプレゼントした手描きの絵などがゴミ箱に捨てられていたのを見つけてしまった経験がある人もこの禁止令を持ってしまいます。

常に目立たないように心がけ責任を追うのを嫌う傾向にあります。部下やチームメイトとしては優秀だったのにリーダーに抜擢された途端にパニックになって実力が発揮できなくなってしまう人はいませんか。 一方で、自信がありすぎるような人や自分のこれまでの歩みを必死でアピールする人もこの禁止令の影響を受けている可能性があります。「私は重要ではない」という思いに逆らうように偉大になろうと駆り立てられるからです。重要でなければ生きている価値がないと思い込み、競争的になる傾向があります。

「重要であるな」性格傾向
■自分に自信がなく自分の意見を言えない
■ちょっとした事でも落ち込んでしまう
■学歴・立場などに過度にこだわり過ぎてしまう

禁止令⑧:属するな

子供が外でみんなと遊ぶことを嫌がる親を持った子供や家の中で一人で大人しくテレビを見ているとお母さんが機嫌がよかったというような経験をした方、「この子は恥ずかしがり屋だから…」のように親が子供の声を代弁して同世代の子の中で揉まれる機会がない子供時代を過ごした方が持ちやすい禁止令です。

他にも、家族と離れて育ったり家柄の良い家庭や貧乏な家庭で育ったりと「自分は他のみんなと違う」と感じることが多かった子供時代を過ごした人やいじめや仲間外れを経験した人もこの禁止令を自分に課してしまう傾向にあります。

組織の中で何となく自分の居場所がないように感じたり、大勢でいるのに気付くといつも一人になっていたりしませんか。もしそのようなことがよくあるならこの禁止令の影響を受けているかもしれません。

集団に溶け込めず居心地があまりよくないため、組織に不平不満を持ちやすくなったりもします。

「属するな」性格傾向
■一人で行動する方が気楽だと感じる
■集団の中で孤立感や疎外感を感じる
■いつも組織に不平不満を持ちやすい

禁止令⑨:近づくな

「愛するな」「信用するな」とも呼ばれる禁止令。口では彼氏や友達が欲しいと言っているのに、いざ親密になりそうな相手ができると近づくのが怖くなったりこれ以上親密になるのは無理という感覚に陥る方はこの禁止令を持っている可能性があります。

親が忙しくて子供が寄ってきてもかまってあげない環境で育った人や親の離婚・入院などで親と離れる体験を幼少期にすると、大人になっても人を信用できない・人を愛することができないと感じ自分の素直な気持ちを表すことができなくなります。

「忙しいから後にして」
「静かにして」

など親に距離を置かれたり避けられたりしたことを「近づくな」というメッセージだと解釈してしまうことで自分に課してしまう禁止令です。

誰かと一緒だとリラックスできないと感じたり嫌なことがあっても自分が我慢すればいいやと考えてしまう人もこの禁止令の影響を受けているかもしれません。

「近づくな」性格傾向
■人と親密になるのが怖い
■誰かと仲良くなりそうになると自分から壁を作ってしまう
■自分の本心を周囲に打ち明けられない

禁止令⑩:健康であるな

子供の頃、普段はあまりかまってくれない親が自分が病気や怪我をした時にだけ優しくしてくれたという人や、親が体の弱い兄弟の面倒ばかりを診ていた人が持ちやすい禁止令です。

他には親が病弱で寝込んだり入退院を繰り返す姿をモデルとして自分にこの禁止令を課す場合もあるようです。

この禁止令を持つと、病気や怪我で同情を引こうとしたり突飛な行動やおかしな言動で周りの注目を集めようとします。ちょっとした風邪でも大袈裟に症状を訴える人もいるでしょう。

それから、自分の望む結果を得たい時や望まない結果を避けたい時に無意識に不調を作り出してしまうことがあります。これは、自分が健康でないことが自分にとって好都合を得られると潜在意識下で考えているためです。

自分が不健康であることで親に大切にされたと感じているために無意識のうちに病気を選択しているとも言えるでしょう。

「健康であるな」性格傾向
■持病があるわけでもないのによく体調を崩す
■ちょっとした風邪や怪我でも大袈裟にしてしまう
■無茶な暴飲暴食をしてしまう

禁止令⑪:考えるな

子供の頃に「ああしなさい」「こうしなさい」と指示的で支配的な親に育てられた子供や、

「親の言うことに口答えするな!」
「黙って言うことを聞いていればいいんだ!」

などとヒステリックに怒鳴り散らす親のもとで育った人が持ちやすい禁止令です。

親が何でも考えて指示してしまうので、子供は周りが考えてくれるから自分は考えなくていいと考えることをやめてしまうのです。理論的に物事を考えたり冷静に判断することができなくなる傾向があり、自分で考えようとしてもなかなか答えがまとまりません。

自分の考えに自信がないので「他人が考えるように考える」と決断することも多く、占い依存にもなりやすい禁止令と言われています。

「考えるな」性格傾向
■自分で考えようとすると頭の中が真っ白になる
■占いや迷信などを信じ込んでしまう
■自分が考えることに自信がない

禁止令⑫:感じるな

例えば幼少期に転んで泣いてしまった時に親から

「我慢しなさい!」

と押さえ込まれ素直に感情や欲求を出せなかった人や、「泣いてはいけません」「怒ってはいけません」のように特定の感情を禁止されたりした人が持ちやすい禁止令です。

その他にも「私が泣くと病気のお母さんが辛くなるから」と親のために感情を抑えたり、いじめや虐待などの辛い経験から全ての感情や感覚を感じないように決断して自分に課してしまうこともあるようです。

この禁止令があると、自分の感情を押さえ込むのが癖になり物事に対して無関心になります。感動することも少なくなるでしょう。また、特定の感情を抑圧するために代替感情を使うようになる場合もあります(例えば「怒り」を抑制して「笑う」など)。

表情が乏しく声に抑揚がない人や泣いたり怒ったりといった感情が乏しい人はこの禁止令の影響を受けているかもしれません。

「感じるな」性格傾向
■自分の感情がよくわからない
■周りの出来事をいつも第三者の立場で客観視してしまう
■物事に対して無関心・無感動であることが多い

性格を変えたい人は「禁止令」を解こう!解き方解説

これまで代表的な12個の禁止令とそれぞれの性格傾向を見てきました。あなたはいくつ当てはまりましたか?複数当てはまる方も多いと思います。

私たちは幼少期に親や周りの大人たちとの関わり合いや環境の影響を受けて、自分が愛されるにはどうしたらいいかと無意識に学習したくさんの方法を取り入れて育ちます。その都度、最善の“決断”をして親の愛を手に入れようとしてきました。

親に同じことを言われて育った兄弟・姉妹であっても性格に違いが現れるのは、ひとりひとりその取り入れ方(決断)が違うからです。
つまり性格とは、今までに取り入れてきた無数の“決断”の集まったものでありその集合体のことを私たちは「性格」と呼んでいます

ここから先は、自分の性格を変えたいと思った時に知っていて欲しい知識と「禁止令」の解き方について解説していきます。

誰もが人生脚本を持っている

カナダ出身の精神科医エリック・バーン博士は、人生は「人生脚本」に沿って演じられるドラマのようなものだと考えました。全ての人間は生まれた後に親や周りの人とのコミュニケーションを通して人生の脚本を書きます。人生脚本とは、私たち人間が潜在意識の中に植え付けられている生き方の基礎となっている筋書きのことです。

私たちは、親や周りの人の影響を受けて人生の早い時期(5〜6歳頃まで)に人生の脚本を書き上げます。実際に紙とペンを持って書くわけではありませんが、就職・結婚・事業などの大きな決断・死に方まで人生の重要な選択場面で自分はどのように行動するべきかそれに沿って生きるのです。

あなたの中にも「自分はこの先何となくこんな人生を歩むんだろうな」という筋書きがぼんやり浮かぶと思います。その筋書きは、知らず知らずのうちに親から与えられた価値観に支えられています。例えば、お金持ちの家に生まれたら自然とお金があるのは当たり前と子供は考えるでしょうし、貧乏な家に生まれたらお金がないのが当たり前だと思うでしょう。

人生脚本は、親との関係で身に付けた“習慣”に過ぎません。習慣は“新しい習慣”に書き換えることができます。新しい習慣が習慣化した時には、あなたは自分の性格が変わってきたことに気づくでしょう。

この瞬間から人は変われる

他人と過去は変えられないが自分と未来は変えられる

このフレーズを一度は耳にしたことがあると思いますが、これもエリック・バーン博士の言葉です。

人は変わらない自分の人生に絶望してしまう時がありますが、実は人はいつからだって変わることができます。大切なのは、変わりたいと思った時から人は変われると知ることです。自分は一体どのような人生を送りたいのか、何も制限がなければどんな人生を送りたいのかと理解することです。

多くの人は変わりたいと思っていても不安や恐怖が襲ってきて諦めたり挫折してしまうと思うのですが、それには訳があります。私たち人間の脳は現状維持を好むので変化することを嫌がるのです。これは脳のバクのような働きだと私は思うのですが、脳は変化=死と捉えます。

例え今の状態が気に入ってなかったとしても、現状維持していればこれ以上は悪くはならない(=死ななくて済む)。変化のために動きだそうとすれば、私たちの脳はそうさせないように不安な気持ちや恐怖心を作り出し行動をストップさせようと試みます。

だからあなたが変わりたいと思っているのに変われないとしたら、変われないのではなく実はあなたの脳は「変わりたくない」のです。変化するのって怖いじゃないですか。その怖さは脳が作り出しています。

さらに言えば、私たちの脳は変わらないでいることに少なからず“メリット”を感じているから現状を維持しようとするのです。
変化させないために脳は不安な気持ちを作り出すと上で述べましたが、禁止令もその一つです。

禁止令は、幼い頃の私たちが親の愛を得るために無意識に身に付けたもの、つまり自分や自分の心を守る術でした。今はもう子供ではないのでそれは不要であるにも関わらず、子供の頃からの思考の癖が顔を出しては自分の心が傷つかないようにと抑え込む力を働かせるのです。自分の性格に不満を抱えつつも禁止令にさえ従っていればとりあえずは現状維持できるのでね。

現状に不満を持ちつつ変われないでいる場合の最大のメリットとはおそらく「頑張らなくていい、努力せずに済む、傷付かずに済む」といったところでしょう。

このような脳の特性を理解した上で、本当に変わりたいのであれば勇気をって不安や恐怖を抱えながらも前に進む必要があります。

何かしらの言い訳をつけて変わらなくてもいいやと自分を納得させている自分の存在に気づきましょう。自分のことを理想の自分に近づけてあげられるのは自分しかいないのです。勇気を持って“現状維持”のフェーズから抜けて動き出しましょう。

「禁止令」を解く手順

ここからは禁止令の解き方について解説していきます。

まず、代表的な12個の禁止令の中から自分がとらわれている禁止令に気づきましょう。それぞれの禁止令の性格傾向も記載していますので参考にしてみて下さい。複数あっても構いません。何となくこれは自分に当てはまるなと思うものをチェックして下さい。

次に、その禁止令を取り入れた理由を知りましょう。これは思い出す作業になります。自分がそう考えるようになった一番古い記憶は何ですか。目を瞑ってゆっくり過去を振り返りましょう。「○○するな/○○してはいけない」と自分に課してしまったのはどんな出来事がきっかけでしょうか。鮮明に思い出さなくても構いません。何となくぼんやりでいいのです。このことが関係しているかも…と自分が感じる出来事を思い起こしてみましょう。

それから、それら一つ一つに対し「もうやらなくていい」「もうやってもいい」と意識的に自分で許可を出していきます。具体的には、言葉自体を修正していきます。
例えば自分が「感じるな」と言う禁止令を持っていると言うことに気づいたとします。この禁止令を持っている人は無意識のうちに感情を感じないようにしているので物事に無感動であることが多いです。自分の心の動きに意識的に注目し、無感動になっている自分に気づいたら「感じてもいいよね!」のように言葉自体を修正し自分に声がけしていく癖をつけていきましょう。

自分の性格に嫌気が差す瞬間にはあなたなりのパターンがあるはずです。自分のパターンが過去の似たような経験をした“この場面”から来ているのだと見つけ、その過去の経験が今に影響していることに気づきましょう。それに気づいたら、過去は過去、現在は現在としっかり意識して分けるようにします。

私たちは無意識のうちに過去の嫌な体験と現在を繋げて感じてしまうので辛くなってしまうのですが、過去は過去・現在は現在と再認識するだけでも物事を客観視できるようになります

日常生活の中で自分の禁止令が出てきた時に一旦立ち止まりましょう。そして「この禁止令を持った小さな自分が私を守ろうとしているんだ。成長した今はもう危険はないから禁止令から解放されていいよ」と自分に話しかけましょう。
私たちの潜在意識は繰り返されたものに反応します。つまり潜在意識は言葉の繰り返しによって説得されるのです。

根気強く自分に許可し続けているうちに、少しずつ柔軟な考えや行動が取れるように変化していきます。意識しなくてもできるようになった頃には生きづらさも和らぎいつの間にか自分の性格が変わってきたことに気づくでしょう。

インナーチャイルドを癒そう

インナーチャイルドとは直訳すると「内なる子供」という意味です。心の中にいる子供の人格であり今現在の自分にも影響を与えています。もう少し具体的に言うと、インナーチャイルドとは大人になっても変わらず続いている子供時代の思考パターンや習慣を指します。

幼少期の辛い体験でインナーチャイルドが傷ついている人は意外にもたくさんいます。「辛い体験」と聞くと多くの人はいじめや虐待などトラウマになるような壮絶なものをイメージする方が多いかもしれませんが実はそれだけではありません。

兄弟の中で自分だけ叱られていたことやいつも親の顔色をうかがっていたことなど、トラウマとまでは言えない一見些細な誰にでも起こり得ることでもインナーチャイルドは傷つきます。

本来であれば親から得られる安心感をなんらかの事情で得られないまま育った子供は、大人になってからも精神的にどこか不安定で自信がなく漠然とした生きづらさを抱えて生きることになります。

自分の心について理解を深め、未完了となっている出来事を完了させると癒しが訪れます。具体的に言えば、抑圧された感情を解放できれば心がスッキリするのです。

目を閉じて傷ついた小さい頃の自分を思い浮かべ、今現在の大人の自分から幼き日の自分にかけて欲しかった言葉をかけてあげましょう。コツとしては“場面”を特定してイメージしてみて下さい。

例えば、真っ暗な自分の部屋で一人小さな子供の自分が寂しそうに泣いている場面。イメージの中で、泣いている子供の横に大人の自分を登場させ子供と同じ目線になるようにしゃがみましょう。肩や頭にポンポンと触れ「辛いよね。もう泣かなくていいよ。お姉さんがそばにいるから大丈夫だよ」と静かに何度も声をかけ、イメージの中で小さな子を抱きしめてあげましょう。

特定する場面は、実際の記憶を頼りに思い出せる場所や場面でもいいですし、思い出せないのであれば正確でなくても構いません。私たちの潜在意識は、正確な記憶であるかどうかはさほど重要ではなくイメージしたものでも本物だと捉えるという特徴があります。

少しずつ傷が癒えてくると、自分に対しての否定的な考えやネガティブな思い込みもだんだん薄れてきます。小さな子供の頃の自分を受け入れて初めてこんな自分も悪くないなとありのままの自分を愛おしく思えるようになります。

自分一人で全てを克服するのは難しいですが、自分で自分を癒す時間を持つことは生きる活力を生み出します。是非やってみて下さいね。

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綿 りさ
潜在意識マインドコーチ。